【メタ認知】正しい自己否定でつかむ「最小のリスクと最大のリターン」
- 山本真弓
- 2023年3月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年3月17日

※画像:ロンドン/ライセンス:DMCA/出典:Wallpaperbetter
メタ認知を検索しても、自分を客観視するとか、高次の自分とかソクラテスとか、認知を認知するとか、いろいろ出てきますが、簡単に言うと、
自分が今まで信じてきたことを真っ向から否定する自分を納得させる自分
メタ認知は、禅問答に似てるとも思います。
やるべき作業は、自分を否定する自分を納得させることことですね。
美味しいクロワッサンを提供する!
>売れないよ。
↑「売れないよ」という自分を、「それなら売れるね!」と納得させる。
そして、納得できる自分が他人に共感された時、マインドセットがアップデートされた標しです。
自分で自分を納得させられないなら、他者を納得できません。
そのためにもメタ認知力は上げておいて損はありません。
メタ認知ができるようになると、自己解釈や自己都合がなくなり、求める結果が出やすいので、高めたほうが自分のためになります。
自分で自分を否定する時の秘訣としては、「無理、できない、ダメ」じゃダメなんです。
これだと具体性に欠けるので、根拠がわからないんですね。
だから正しい自己否定は、具体的に否定する質問をすること。
たとえば、営業を販売だと思ってる営業マンは、売るスキルを身につけても、売れる再現性に乏しく、運任せになりやすいです。
なぜなら、営業とは販売することではなく、問題を解決することだからです。
つまり、営業によって顧客の問題が解決した後、販売という流れになるんですね。
当たり前のことを言ってるのですが、営業を販売だと思って売っている人は、ものすごく多いですよ。
こういった無意識は、目的を間違っていることが悪いのではなく、間違っていることに気づけないから悪い方向へ進んでしまうんです。
原因は、売ること(販売)が問題解決だと思い込んでることに他なりません。
これは、メタ認知の低い人の例です。
違う実例をもうひとつ。
自分の大切にしてるもの(価値観)は「誠実さ」だと言った人は、言いたいことを言うので、周りに人がいなくなりました。
「あなたにとって誠実とは、言いたいことを言うこと?」と聞いたら、自分に正直になることが誠実だと信じていました(思い込んでいました)
「誠実」というのは、相手の気持ちを推し量る真心のことなので、この人の場合、誠実さを大切にする自分は、誠実じゃない人と認知されてしまったわけです。
これもメタ認知の低い人のパターンです。
最後にもう一つ。
あるところに実績を提示するとき、プロであるかどうかの基準として、「3年のブランクが開いてないか?」の証言が必要でした。
自己申告でよかったのですが、「これで相手は何を見るか?」を考えることもメタ認知です。
プロの前提が、3年のブランクがないことだというのは文脈でわかりますよね。
たとえば、「美容師です!でも仕事がないからコンビニでバイトしてます」
これは、資格があるだけなので、プロとしての証言にはならないですよね。
また、ある人にとってのプロとは、「自分に正直であること」でした。
これも少し考えたらわかるのですが、自分に正直なことがプロなら、どうやって「正直な自分」を証明するの?という話です。
私は自分に正直だからプロの○○です!
・・・○○に入る言葉がどんな職業でも「ない」です。
こんな感じで、自分がやろうとすることに自分で否定して、自分を納得させられないなら、やってもうまくいきません。
自分を納得させられない自分の行為に納得してくれる他人はいないので。
だから、自分が自分を理解できない状態では、他人に理解してもらえないということですね。
自己理解なくして物事は好転しません。
メタ認知がうまくいかないケースは、自己否定の前段階で自己受容が完了していないことが多いです。
どんな自分もオールオッケーになって始めて、正しい自己否定ができるからです。
間違った自己否定というのは、たとえば、否定を批判だと思っている場合、自分で自分を責めることになります。
「間違ってない?」と聞いてるだけなのに、「間違ってるよ!」と受け取ってしまったり、自分を普段から責める癖のある人は、メタ認知が低いので、他人の意見が批判に聞こえてしまいやすい。
こうして、事実というのは、自分の捉え方で見え方が変わります。
嬉しいことがあった時の雷雨より、悲しいことがあった時の晴天のほうが、心の中は土砂降りの雨なんです。
こうして、正しい自己否定が必要なメタ認知は、方向性の間違いとか、予想がどれくらい的中するかがわかる優れものです。
山本真弓