【餓鬼】プロジェストから外された鈴木くんの「テイカーの末路」
テイカーの末路
鈴木君(仮名)とお茶を飲んだ。
鈴木君は山田さん(仮名)のことを、自分勝手でケチだと言った。
それを聞いている私は、前から鈴木君のことを自分勝手でケチだと思っていた。
そして鈴木君は私を頭が悪いと言った。
その鈴木君は周りから頭が悪いと噂されていた。
だからプロジェクトメンバーから外されていた。
私は、話が面白くなってきたと思った。
そしてアメリカンをおかわりした。
鈴木君は、岡本さん(仮名)のことを「あれだから彼氏ができないんだ」と言った。
それを聞いている私は、以前から鈴木君のことを「それだからモテないんだ」と、ひそかに思っていた。
結局、私が鈴木君に言えない事を、全部、鈴木君が言ってくれていたのだ。
人の口を借りて言えないことを言う。
人生はまるで喜劇だ、チャップリン。
今目の前にある現実が、どれだけ自分の心とリンクしているのか?
それがわかると自分自身の本質を肌で感じることができます。
自分の意識、感情、という心の部分が現実を作っているのなら、他人に厳しくしたり責めたりすることは、意味がないということがわかるのです。
鈴木君を責めているのは、他人を責める鈴木君自身。
そういう人は必ずといっていいほど厳しい現実を味わうし、現に鈴木君は厳しい局面にあり、あぁ、これがテイカーの末路なのかと、私は何の感情も湧かず無機質になりました。
人間は、人間だから幸せになれるのであって、阿修羅、餓鬼、畜生の世界にいれば幸せになる権利を放棄しているのと同じです。
内側の自分が現実をつくっているのだから、自分を愛しく感じることが第一であり、その愛しく感じる自分は誰に何と言われたいか?
その人にまず、ありがとうを伝えることが否定想念から脱却できる第一歩。
口だけの感謝は何の見返りもないけど、理由のある感謝は恩恵になって戻ってきます。
人生は確かに喜劇だったよ、チャップリン。
多くくれるなら少しあげるスタンスで、
人間界の2つ下にいる彼らをテイカーという。
山本真弓