【テイカー】紹介や口コミをされない真因と解決策
目次
ユーザーの動きに合わせたコンテンツの導線を作る
紹介とか口コミを意図的に作るには、あなたが「こんな人」だとひと目でわかるものを事前に用意していなければなりません。
あなたが何者なのかが「パッと見」でわかるコンテンツですね。
そのコンテンツは、ユーザーの感情を動かすエンターテイメント(左上)と、問題に気づかせ、解決したいと思わせる教育(左下)に分かれます。
ビジネスが何であれ、ユーザーの感情を動かせない状態で、右領域の「自分のこと」ばかり見せても、人は興味を示しません。
初見の人が、楽しそうなあなたが写る(映る)ものを見て、「私も行きたい」とは思わないからです。
自分なら、楽しそうな集合写真を見て「私も入りたい」と思うかどうかを考えたらわかりますよね。
「自分が相手なら?」という他社目線は、最初から最後まで必要です。
ファンになってくれるまでのプロセス
あなたのファンになってくれる人は、7つの関門を通ります。
この7つの関門を「カスタマージャーニー」といいます。
相手の旅のルートですね。
1)認知
知らなければ興味を持たない
2)興味
興味がなければ行動しない
3)行動
行動しなければ買おうと思わない
4)比較
競合商品と比べて勝っていなければ買わない
5)購買
買わなかったら使わない
6)利用
使わなかったら愛情を持たない
7)愛情
ファンにならなければリピートしない
順番や内容の詳細は業種業態によって前後することもありますが、興味がないものは知ろうとも思わないのはみな同じです。
ですので、
興味を持ってもらった次に「ターゲットが知りたい情報」を事前に用意して、そこに誘導する導線設計が実行する前に必要です。
ターゲットが通るであろう道を予測し先回りして用意しておくということですね。
自分を見せないのはなぜ?
以上までが、紹介や口コミを意図的に作る全体像なのですが、これは型があるので、型にはめていけば誰でもできることです。
で、ここからが、今日のタイトルの本題になります。
そもそも論なのですが、自分を見せないと、紹介とか口コミは起こらないということはわかると思います。
常連とか既存客からの紹介に頼っている人は、自分のビジネスはその人次第で上がったり下がったりするわけです。
つまり、その人がいなければ成り立たないビジネスをしているということです。
他人の幸せで自分の幸せが左右される人生を歩いていると、その人が大変な状況になれば、自分も大変な状況になるわけです。
ということは、自分が大変な状況の時、その人を助けてあげれないわけです。
例えば、全日空が顧客体験価値でトップになった理由は、コロナで売上がどん底まで落ちた時、今まで利用してくれた既存客を元気づける施策が当たったからです。
そうすると、既存客が口コミで広げた先に、飛行機を普段利用しない人がたくさんいました。
結果、飛行機は乗らないけど、全日空のファンを思う気持ちが好きという人が集まりだしました。
こういった現象が起こるは、全日空がどん底の時に、どん底の既存客のライフスタイルにエールを送ったからです。
今まで紹介とか口コミをしてくれたその人を応援できないなら、厳しい言い方をすれば、相手にとって自分は「テイカー」になっているということです。
テイカーとは、テイク先行の生き方をしている人のことで、もらうのが先、あげるのは後、たくさんくれるなら少しあげるスタンスで生きてる人のことをいいます。
テイカーの最たる特徴は、あげた後のことは知らないという考え方です。
もらうためにあげるわけですから、もらう自分しか見れないので当然ですね。
決してそう考えて生きてるわけじゃないのですが、損か得かで選ぶ習慣が、結果的にそうさせてしまうという意味です。
これは、売切型のビジネスをしている人にすごく多い生き方です。
バブル崩壊で生き残れなかったビジネスも、ほとんどが売切型でした。
なので、SNS等のネットをしなければ売れないとか売り方の話ではないのです。
現にネットを利用していないのに、紹介や口コミが増えて業績が伸びている人は大勢います。
だから、ネットができないとか、利用しないことが問題じゃないんです。
どうして自己開示をやりたいくないのか?
その理由が、
自分を知ってもらう機会を逃しているということです。
自分を見せれない(出せない)人は、
どう見られるのが恐いのか?
ということも解決の糸口になります。
つまり、「そう見られた自分はどうなってしまうのか?」というところに、紹介とか口コミの伸びない原因が隠れています。
コモディティ、ステレオタイプに多いのが「嫌われる恐さ」です。
この状態は、仕事をする以前の問題なので、マインドチェンジが必要です。
じゃないと、投資したものが回収できない自分は、被害者になっていきます。
当然、これから出会う人は、あなたを被害者にする加害者役の人たちです。
なぜなら、自分は被害者だという過去の記憶が、今の「私は被害者である」というセルフイメージを作っているからです。
だからどうしたらいいの?
紹介とか口コミを起こすコンテンツのネタの元になるのは、あなたがかつて、解決してきた問題そのもののことです。
だから、ターゲットが知りたがってる「検索したら答えが出てくる情報」とは違います。
そういったノウハウは、あなたじゃなくても、他の人がすでにネット上のいたるところで書き終わっています。
美味しい餃子も、きれいな宿も、住みたい家も、新鮮なお寿司も、あなたが語らなくても、見せなくても、既にあるんです。
だから、その人たちの中に入っても、あなたは「その他大勢」に埋もれます。
だから、あなたが何に悩み、どんな問題を、どうやって解決してきたのか?という、アウトライン(背景)と、あなたが越えてきたプロセスを開示するんです。
簡単にいえば、エピソードですね。
なぜそれを選んだのか?とか、なぜそれじゃなきゃダメなのか?とか、自分がこだわっている理由とか、それをするに至った経緯とか。
で、この時、「うまく書けない、うまく表現できない」という人が多いんですが、そう考えてしまう根本的な間違いは、「うまくする」ことが目的になってしまっているということです。
うまくすることを目的にしてしまう原因は、「どう見られるか?」を気にしているからです。
「どう見られるか?」を気にする原因は、「どう見られる自分を恐れているか?」なんですね。
自分を見せれない原因と、うまく言おうとしてしまう原因は同じだから、話が戻るんですね。
どう見られるのが嫌なんですか?
そう見られるのが嫌になった理由は、あなたの過去の古傷の中にあります。
こうして、常に、自分を疑ってみることです。
私も常に自分を疑っています。
マインドセット(自分の信じている考え方)を変えないと結果は変化しません。
自分の信じていなかったものが真実だと自覚すると、ショックで絶望します。
でも、自分に絶望できるからこそ、今まで握り締めてきた「自分を幸せにしない考え方」と決別できるんですね。
マインドセットが変われば、セルフイメージ(自分が無意識に思っている当たり前)が変わります。
本当の自分を出さないと、存在にも気づいてもらえないのです。
山本真弓