【ベース】いつも持ち物は「自分」、忘れたら取りに戻れ。
※画像:汽車を待つ男性/ライセンス:DMCA/出典:Wallpaperbetter
旅(ジャーニー)も、旅行(トラベル)も、会社も、買い物も、中にはトイレまで、どこに行こうが忘れないで持つのがスマホ。
スマホより重要で、絶対、忘れちゃいけないのが、
「自分の中身」
実際、目に見えるものを忘れても何とかなりますから。
借りるなり、買うなり、取りに戻るなり、送ってもらうなり、届けに来てもらうなりできます。(思い出したらですけど)
でも、「自分を忘れていることを忘れている」と取りにすら戻れない。
その自分は、借りることも、買うこともできない。
取りに戻る以外、今やっているそれは結果を出せない。
そうなれば、やっていることと対価が合わなくなります。
自分の何を忘れているのかわからない、それがどこにあるのかもわからないなら、どこに戻ればいいのかさえわからない。
今、そんな人が増えたと思います。
だから、講座、セミナー、サロン系に人気が出たんですね。
でも、最近、下火になりつつあるのは、「自分自身を忘れて入会している」という真実を物語っているように思えます。
ワクワクで入会しても、実際、その希望が実現するのは、たった5%。
それも入った後、しばらくしてから「5%という現実」に気づくんです。
その5%の人にあって、95%の人にないものは、「自分をわかっている」ということです。
自分をわかったうえで、この道を極めたい、この方向に進んでいきたい、ああしたい、こうしたいという願望があるわけです。
土台が「自分をわかっている自分」なんですね。
「土台がある自分の願望」は、選択基準を持っているので、自分に合った学び方を選び、そして、当然、実現します。
そういうと今度は、自分がわかる講座とか、キャリアデザインとか、リスキリング(学び直し)とか、コーチングを習いはじめる人がいるのですが、そこでも5%という現実に直面します。
コミュニティに入ることが目的の人は、結果を出すことが目的じゃないので、それはそれで幸せなのだと思います。
帰属欲求を満たすことを目的に、習うことを手段にすれば、習ったことが身につかないのは当然なのです。
いずれにしても、どこに行っても「5%の法則」があるわけです。
30%の人はそこそこ実現するので、自分がそこそこの人間でいいなら、「そこそこ」がゴールになりますよね。
試合で言うと「イーブン」だから、投資したものと同等のものが世間から戻ってくる、それが30%の人たちです。
プラマイゼロになる、損益分岐点の「ゼロ」の結果になるわけです。
問題なのは、65%の中にいる人です。
65%の中にいる彼らは、投資したものが回収できていないと思いますよ。
無料有料に関係なく、費やした時間で得たものが身についていないという意味で。
お金=時間という概念がないのです。
仮に、自分をわかって、本当にやりたいこともわかったとしても、今度は、それでどうしたいのか?がわからないと、選んでもらえない現実に直面します。
趣味じゃなくて実益にしたいなら、自分のやりたいことは、「あなたにそれをやってほしい」と言われない限りできないのです。
転職であれ、副業であれ、起業であれ、売上であれ、
自分×市場×競合
をクリアしないといけません。
自分をわかってどうしたいのか?
それをしてどうしたいのか?
自分の一生をどう生きたいのか?をハッキリさせることが、一番最初にやるべきことです。
その次にやるのが、その目的を達成するための手段の選択です。
人生の目的の手段は、自分を理解すること、本当にやりたいことをハッキリさせること、あなたの本当にやりたいことを求めている人を明確にすることです。
どう生きたいか?が戦略で【経】
どう生きるか?が戦術で【営】
経営は本来、ビジネス用語じゃありません。
自分を取り戻すとは、自分を取りに戻る
ということです。
どこまで?
生まれた時まで。
「自分の中身」を置き忘れたまま出かけてしまうと流されます。
30歳でも50歳でも、自分を取りに戻る時間は、同じです。
思い出すだけでいいから。
過去の自分って、捨てるところがないんですよ。
余すところなく使いものになるんです。
あなたという人間は、苦労や挫折、困難や逆境に耐え、越えてきているので、そんなに簡単に作られてきたわけじゃないので。
自分を忘れない人生を生きるために
自分の一生をどう生きたいか?(経)
それを実現するためにどう生きるか?(営)
これさえわかれば、何をすべきか?がわかりますよね?
そのすべきことを「使命」といいます。
「病気の子供を救う」という使命だとしましょう。
病気の子供を救う手段はいろいろあるので、どの手段が自分に最適なのかを見極めるツールが、「本当に好きなこと」と、「当たり前にできること」です。
子供の世話をするのが好きなら、保育、看護、支援と絞り込まれてきますよね。
間違っても、この段階で「保母さんになりたい」とか、肩書で決めないことです。
子供の世話をする、という「動詞」で考えてください。
次に、「当たり前にできること」が、ピアノを弾くことだとしましょう。
ここで考えてはいけないことは、誰かと比べることです。
当たり前にできることというのは、根性も努力もしなくて自然にできることをいいます。
ここまでで、子供の世話をするのが好きで、ピアノが弾けるのがわかりました。
この2つでわかるのが、病気の子供を救う手助けができるという自分の方向性です。
あくまでもこれは簡易的に書いただけなので、もっと掘り下げないといけません。
ですが、それよりも大事なことは、どの道に進みたいか?ではなく、使命を果たすために、本当に好きなことと、当たり前にできることを手段に、使命のために行くべき道を明確にすることです。
①どう生きたいか?
②1のためにどう生きるか?(使命)
③本当に好きなことは何か?
④当たり前にできることは何か?
使命×③×④=自分の方向性
演奏家になっても売れない人のほうが多いじゃないですか?
だから、行きたいところと、行くべきところは違う場合が多いことは、自覚しておかないといけません。
そして、行くべき道がハッキリしたら、コンセプトが作れる状態になります。
こうして、自分の過去は、他にも使えるものがまだまだあるんですが、いずれにしても、自分がない状態では、市場価値も上がらない(というかわからない)し、あなたを必要としている人に見つけてもらえません。
ましてや、新しいことを学んでも中途半端に宝の持ち腐れになるし、何より、サンクコストの効果にのめり込んでいくようになります。
あなたのやりたいことで生活できるようなものが、事前に社会に用意されているわけではありません。
あなたを必要としている人が、あなたのやりたいことを求めていて、かつ、競合よりあなたを選ぶ理由が必要なんですね。
いつも持ち物は「自分」、忘れたら取りに戻れ。
山本真弓
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